「アトラクション」を楽しめるか・『ファイナルファンタジー13』

 当初買う予定は全く無かったのだけれど、年末年始にやるゲームが無かったので衝動買い。

 何だか発売直後から『シナリオもダンジョンも一本道』とか『データの大半がムービー』とか、ゲームとしての自由度が低過ぎてどうなんだという意見が聞かれたので、買うかどうしようか保留していたのだけれど、『まあ元々最近のFFってそういうもんだし』と開き直った。

 結論として、これはこれでまあ面白いかなと。まだ多分中盤位だけど。今、第5章。

 FF位の大作になると、どうしても制作費が幾らで、開発期間がどの位で、何万本売れたかみたいな部分が取り上げられる事が多い。プレイヤーの要求水準も高い。それは仕方ないとして、他のゲームと比較して優劣を付けるという評価方法は、比較対象があって解り易い反面、そもそもの比較対象の選び方が間違っていると意味がなくなるという難点がある。平たく言えば、別ジャンルの作品を比べてもあまり意味は無いという事。

 自分はFF13を『テーマパークのアトラクション』だと思う。
 例えば東京ディズニーランドに行って、ホーンテッドマンションに入ったとする。当然入り口から出口まで一本道で、観客の自由度はほぼ無い。でもそれが全く面白くないかというと、そんな事も無い。逆に何よりも遊ぶ側の自由度を重視する様な人は、ああいうアトラクションそのものが合わないだろう。
 テーマパークのアトラクションは、観客の行動まで徹底的にテーマパーク側が管理する事によって完成度を上げる。ライド系のアトラクションに至っては、観客は自分のペースで場内を歩くという事すら不可能で、最適のタイミングで移動する座席が、次のイベントスポットまで観客を運んで行く。

 FF13もそれに近い完成度の上げ方をしていると言える。何せ、キャラクターのレベル(正確にはスキル)を上げるという事すら自由には出来ない。一箇所に留まって戦闘を繰り返し、経験値稼ぎをしようと思っても、章分けされたシナリオが先に進まなければ獲得出来るスキルが増えないので、HPも能力値もあっという間に頭打ちになる。合成素材を集めて装備品を強化する事は出来るけれど、それにも限度はある。
 それはつまり、経験値稼ぎをしている暇があったら先に進めという事だし、プレイヤーが操るキャラクターすら管理下に置いて『アトラクションを楽しませる』という制作側の明確な意図だ。

 こういう作品と、例えば『デモンズソウル』とか『OBLIVION』みたいな作品が、同じRPGという土俵の上で比較されるという事に自分は意味を感じない。自分はデモンズもオブリもやったが(オブリはPS3版のみなので「やった」とは言えないかも)この中でどれが優れたRPGかと言われても全部方向性が異なる訳だから、返答に困る。当然、個人的な嗜好としての合う合わないとか、各々のプレイヤーが感じる面白さの序列はあるだろうけれどね。

 個人的にはデモンズ位のバランスの方が、『自分でゲームをやっている』感覚があって好きではある。でも、FF13が目指している、計算され尽くしたアトラクション的なゲームの楽しませ方もわからなくはない。ゲーマーとしては、これは別腹のものとして楽しんでしまった方がいいと思う。

 

テーマ : FF13
ジャンル : ゲーム

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地方の片隅で今日も黙々生息中。

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