『はやぶさ』が帰って来るのです!・著・しきしまふげん 漫画・へかとん『現代萌衛星図鑑』

 今日はNHKのクローズアップ現代を見ていた。なぜならば、日本が世界に誇る惑星探査機『はやぶさ』が特集されたから。いやー、やっと地球に帰って来るんだなーと。でも、探査機であるはやぶさそれ自体は最後には燃え尽きてしまう運命な訳で、それもまたせつない。

 さて、はやぶさがあと3日で地球に帰還するとなったからには、再びこの本を紹介せねばなるまい。

 以前にこの本について書いたのが、もう1年前になるんだなと思うと妙に感慨深い。あれから自分がこの地球上で地面に這いつくばる様にして生きてきた間にも、はやぶさは遠い宇宙の彼方から地球を目指して必死にその歩みを進めて来たのかと思うと本当に頭が下がるし、それを支えてこられた関係者の方々こそ日本が世界に誇れる宝だと思う。仮にイトカワのサンプルが採取出来ていなかったとしても、これだけの長期に渡って探査機を運用する事で蓄積されたノウハウや、イオンエンジンの技術は、これからの日本にとって価値ある収穫なのではないか。

 そしてこんな事を書いていると思うのだけれど、自分はやはり日本には『技術立国』として世界をリードする立場でいて欲しい。最近は事業仕分け等でこうした研究開発の分野も予算削減や計画の見直し等が求められているけれど、自国で産出される資源が少なく、その多くを輸入に頼るこの国で、日本から世界へ売り込めるものは優れた製品を生み出す技術しかないと言っても過言ではないと思う。「これだけは日本じゃないと作れないんだよね」というものを多く持つ事が出来れば、それは国際社会の競争の中で大きな武器になるし、その分野を支える為なら、多分税金を使っても皆文句は言わないのではないか。

 自分が思うに、有意義な税金の使い道には2種類ある。一つは、短期的に見て今すぐに支援が必要な分野に対する支出。例えば今だったら口蹄疫で被害に遭っている方々への救済策や、感染拡大を阻止する為に必要な策を講じる為に必要になる部分。そしてもう一つは、短期的に何か見返りや結果を出す事は難しいとしても、長期的に見ればやがてこの国にとってプラスになるであろう分野に対する先行投資としての支出だ。

 宇宙開発等も、短期的に見ればそれによって何か利益を出すという事は難しいかもしれない。「学術研究とか、夢やロマンなんてものにかこつけて無駄な事に大金使ってんじゃないの?それより自分達の目先の生活を保証してくれよ」という意見も当然出て来ているんだろうとは思う。でも、今この分野に投資をしておく事で、10年20年先の日本が豊かになれる可能性があるのだとすれば、それはやはり切るべきではないと思うのだ。少なくとも無駄に箱物を作りまくったり、使えない天下りを何人も飼っておく為に税金が使われるよりは数億倍良い。将来の為に、今種を蒔いておく事が必要な分野も確かにあるのだから。

 さて、少し話が逸れたけれど、そんな『少し明るい日本の未来』の為に、一生懸命頑張った探査機がもうすぐ地球に帰って来る。自分が何をした訳でもないけれど、日本にそれをやり遂げた人達がいるという事が、今はとても嬉しい。

 

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 小説・文学

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