『好きなライトノベルを投票しよう!! 2015年上期』に参加してみる。

 はい、今回「も」かなり滑り込みでの参加です。前回参加時の反省も何もない感じなのがアレですが。
 というわけで、今回も『好きなライトノベルを投票しよう!! 2015年上期』に参加します。今期はというか今期もというか、一般的なライトノベルの読者層からは離れているであろう微妙な立ち位置からお勧め作品をねじ込んで行ければと考えております。「作品が売れる→その作者の次回作が読める可能性が高まる→結果自分が本読みとして得をする」という風が吹けば桶屋が儲かる的な効果を期待しての事なので「これってライトノベルじゃなくね?」みたいな作品があったとしても生暖かい目で見逃して下さい。自分は「ライトノベル定義論は犬も喰わない」が信条の雑食系本読みですので。


 西尾維新『掟上今日子の推薦文』
 【15上期ラノベ投票/9784062194501】

 

 前回、『掟上今日子の備忘録』を推した際に「何だか三上延氏の『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズですら実写ドラマ化されてしまった様な昨今の流れを見るにつけ、本作もいずれどこかが手を出して来そうで怖い」とか書いていたら、本当に実写化が決まってしまい苦笑した。確かに西尾作品の中では実写ドラマ化し易い題材ではあるのだろうけれど、だからといって本当にドラマ化しなくてもいいのではなかろうか。主演は新垣結衣さんとの事だけれど、原作の面白さがどれだけ反映されるのか結構怖い。
 本作の感想はこちらに。


 冲方丁『テスタメントシュピーゲル 2 (上)』
 【15上期ラノベ投票/9784044729110】

 

 「ライトノベルらしいライトノベルも入れておかないと」というバランス感覚ではないけれど、3巻が早期に出る事を期待しつつここで取り上げておく。自分はKindle連載の方を読んでいて、前回は本企画の投票コードとなるISBNコードが存在しなかったので選外扱いでの紹介になったのだけれど、晴れて書籍化されたので今回は正式にノミネート。
 『オイレンシュピーゲル』と『スプライトシュピーゲル』の両シリーズが完結に向けて合流したのが『テスタメントシュピーゲル』だった訳だけれど、1巻の刊行が2009年11月末。2巻が(紙の書籍で)出るまでに6年を要するとは。それだけ自分も年を食った訳だ。

 個人的にはMPB組の方が感情移入し易い。『オイレンシュピーゲル』の1巻冒頭で、「なーんか世界とか救いてぇ――……」と溜め息混じりに呟きながらショートホープを吸っていた少女にやられたクチなので。ちなみに『ASAP』という言い回しは『オイレンシュピーゲル』で覚えた。


 らきるち『絶深海のソラリスII』
 【15上期ラノベ投票/9784040674803】

 

 1巻のB級モンスターパニック映画感と、登場人物が容赦なく犠牲になって行く構成が好きで2巻にも期待していたのだけれど、本作では作風が良い意味で普通のライトノベル寄りに変わって、取っ付き易くなったのではないだろうか。個人的には次回作でまた深海の底まで落としてくれる事に期待。
 本作の感想はこちらに。


 入間人間『おともだちロボ チョコ』
 【15上期ラノベ投票/9784048650519】

 

 今、ベン H ウィンタース氏の『地上最後の刑事』を読んでいる。自分はいわゆる『終末もの』が好きで、これまで色々な作品に触れて来たのだけれど、『世界の終わり』や『人類の滅亡』が差し迫った状況で描かれる虚飾を剥ぎ取られたナマの人間性というのは常に興味深いものがあると思う。
 限られた命を、時間を、人生を、自分自身を、どう生きるか。
 今を生きる自分達も、きっと同じ様な命題を抱えている。
 本作の感想はこちらに。


 枯野瑛『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #02』
 【15上期ラノベ投票/9784041022702】

 

 『終末もの』繋がりで。以前、1巻の感想だけ書いていたのだけれど、最近ようやく2巻を読む時間が取れた。いや、実際もう3巻が出ているのだけれどね。
 正直、1票入れるかどうか悩んだのだけれど、あわや打ち切りか、という話もあったらしいので、「ここで推しておかないと続きが読めなくなるのでは」という危機感から、3巻未読のままではあるけれど投票しておく。


 押井守『GARM WARS 白銀の審問艦』
 【15上期ラノベ投票/9784047304192】

 

 この作品については長々と語っても仕方ないので、一言。
 『いつもの、犬の話です』
 「この一言で通じる読者にお勧め」と書こうと思ったのだけれど、よく考えたらその一言で通じる読者は何も言わなくても全員買うだろうし、そうでない読者にはお勧めできないという難儀な作品。それも含めて、まさに押井節。
 本作の感想はこちらに。


 河野裕『その白さえ嘘だとしても』
 【15上期ラノベ投票/9784101800349】

 

 「長々と語っても仕方ない本」繋がりで。磨かれた言葉の美しさと透明感が好きだ。いつもながら本作の持っている独特の空気感を表現するのは難しい。ぜひ読んで、自分の肌で確かめてもらいたい。
 本作の感想はこちらに。


 江波光則『我もまたアルカディアにあり』
 【15上期ラノベ投票/9784150311964】

 

 「磨かれた言葉」繋がりで。ただ、こちらは刃物の様に研がれた言葉だけれど。
江波光則氏を刃物に例えると、特定の用途に特化されたナイフに近いものを感じる。日常生活や、アウトドアでの調理といった汎用性を重視したナイフをユーティリティーナイフと呼ぶけれど、江波氏の言葉は時として過剰に鋭く、扱い難く、切る対象を選ぶ。汎用性を捨てる事で特定用途に特化した刃物は、日常使いには向かないし一般受けも良くない。ただ、性能を特化させた故の、一種奇怪にも見えるその姿は、ある種の人間を惹き付ける。まるでスパイダルコのシビリアンの様に。
 本作の感想はこちらに。


 倉田タカシ『母になる、石の礫で』
 【15上期ラノベ投票/9784152095206】

 

 『我もまたアルカディアにあり』がライトノベル扱いで投票できるのなら、本作もねじ込んで構わないのではないかと勝手に判断。3Dプリンタが進化の果てに『母』と呼ばれるまでに至った世界で生きる者達を描いた作品。倉田タカシ氏は今、自分の中で「早く次回作が読みたい作家リスト」の上位にいる。
 本作の感想はこちらに。


 石川博品『明日の狩りの詞の』
 【15上期ラノベ投票/9784061399174】

 

 狩猟をテーマに様々な要素を盛り込みつつ、ライトノベルらしさも持ち合わせた作品だと思う。まあ何をもってライトノベルらしさとするかは人それぞれなので何とも言えないのだけれど、少なくとも自分はこうした作品が出て来る事がライトノベルというジャンルの「何でもあり」な部分だろうと思うし、そこが気に入ってもいる。
 本作の感想はこちらに。

 という訳で、『好きなライトノベルを投票しよう!! 2015年上期』への投票用エントリでした。今回も何とか滑り込みセーフだと思う。いや、10作品に絞り込むのも結構大変。自分はもうライトノベルをもりもり読む様な読者ではなくなっているので、読んでいる数自体は多くないのだけれど、読んだ本にはどれも思い入れがあるので。

 さて、下半期もまた面白い作品に出会える事を期待しつつ、今日はこの辺で。

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ジャンル : 小説・文学

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Author:黒犬
映画と小説を主食に生きている。
地方の片隅で今日も黙々生息中。

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